WORKS-Miniature vol. 7 NOBIRU
- maa2011jp
- 2019年11月1日
- 読了時間: 7分
更新日:2021年3月18日
講評年・月:2014年3月 March 2014
小西 春江 Harue Konishi

[大きさ]縦68cm × 横22cm
[作品説明]増やし目マフラーの手法で、まわりがヒラヒラしているのが「のびる」・毛糸が「のびる」を表現。ヒラヒラをつなぎ目のない布で表現したかったが、うまくいかなくて今回は断念した。
グラデーションの毛糸5玉でガーター編み。
[講評]
・造形としてどう見せるか。輪にするのか、輪にしない方がいいのか?ぶら下げるのか、丸めて置いた方がいいのか?
・マフラーとして素敵。
・エスカルゴスカートの応用で布で作れないか。
・ニットの特長がいかされて、ニットの良い部分がでている。
齊藤 礼子 Reiko Saito

[大きさ]縦27cm × 横17cm
[作品説明]ボヨヨ~ンとのびるものが作りたかった。手持ちの黒い絹布のゴムシャーリングの部分を針金に巻いて制作。
[講評]
・玉ビーズがいらない。
・吊り下げているゴムヒモが太くて目立ちすぎる。
コイルのような素材に変えてみるとか、色が選べるシャーリングのゴムを細編みにしてみるとか。
・造形がおもしろい。
・形がきれい。
山家 久子 Hisako Yambe

[大きさ]縦80cm × 横30cm
[作品説明]ニットウエアだが、着られない大きさ。下へ「のびる」ということで、編みかけの袖をもっともっと下へのばしたい。
メリヤス編みだけだと単純すぎるので、時々裏編みを入れた。
[講評]
・大きさが中途半端では。この大きさだと着れそう。首周りがもっと小さいとか、左右の袖の太さが違うとか、見るからに着られない大きさにする。
・展示の胸のふくらみはいらない。
・素材をステンレスにしたり、ゴムチューブにしたり、もっと思い切ってやった方が良い。
・いつもと違う作品でおもしろい。
石子 和子 Kazue Ishiko

[大きさ]縦55cm × 横18cm×高さ13cm
[作品説明]素材は主人の母の形見の割烹着。割烹着の素材がストレッチでのびる素材、主人の実家・母のこと・代々伝わっていく命…すべてが「のびる」イメージ。割烹着を裂いて細編み。
針金が入っているので形が変わる。主人の実家で見たヘビを表現。
[講評]
・色が良い。染めたように見える。
・下のボリュームが大きいので、オタマジャクシかナマズに見える。もっと細長い方が良い。
・あまりまとめないで、隙間があいている方が良い。
・針金の量が中途半端ではないか。針金をもっといっぱい使うか、全く見せないか。
・色々な展示ができそう。
道正 千晶 Chiaki Dosho

[大きさ]縦50cm × 横30cm × 高さ15cm,縦30cm × 横25cm × 高さ10cm
[作品説明]つたのシリーズの白バージョン。つたの先のクリクリがのびる、つたの先がどんどんつながってのびていく。毛糸や糸をミシンで縫って1本の糸にして、針金に縫い付けている。
霞やもやのイメージで、色をはっきりさせたくない。作品を一つにまとめたり、はなしたり、大きくしたり自由。
[講評]
・繊細。すっきりしていて良い。
・この前の作品とのギャップが良い。
・もう少し色がある方が良いのでは。
・バックが白でない方が良いのでは。
・バックが白でもライティングできれいな影ができそう。
赤間洋子 Yoko Akama

[大きさ]縦110cm × 横8cm × 高さ4cm,縦50cm × 横8cm × 高さ4cm,縦55cm × 横7cm × 高さ2cm,
[作品説明]折りたたんだ作品が「のびる」。ビニールコーティングした障子紙を折りたたんでアイロンをかける。
動きがあった方が良いかと思い折り方を変えてみた。
[講評]
・いっぱいぶら下げてインスタレーションになりそう。いろんな発想ができる。
・吊り下げたままだと、だんだん折り目がのびてくる。裏に透明のアクリル板で補強する等、何か形を保持する方法はないだろうか? 補強はしないで、このままの方が良いのでは。
・ところどころ、穴をあけてみたらどうだろうか? 整然とした繰り返しがきれいだから、穴はあけない方が良いのでは。
・カーテンのように幅広くしたり、少しずつ広くしたり、何か色を使うことを考えたり、いろいろやってみたらおもしろいのではないか。
・もっと色々な折り方を見てみたい。
櫻井 紀子 Noriko Sakurai

[大きさ]縦9cm × 横9cm
[作品説明]苔の上に芽が出る発芽をイメージ。ジグザグで縫った上糸を引き上げて芽が出ている感じを出した。芽が「のびる」・糸が「のびる」。暗いところで光る作品を作りたかったが、光る糸が手に入らなかった。土台はキルト芯を染めてドライヤーで溶かしたりして工夫した。
[講評]
・発想がおもしろい。
・シャーレが良い。できればガラスのシャーレが良かった。
・作品の形状と大きさが、この作品によく合っている。
伊藤 奏生 Sohsei Itoh

[大きさ]縦115cm × 横3cm × 高さ3cm
[作品説明]植物のノビル。葉の部分は油絵を巻き付けてミシン。根元の白い部分はティッシュを丸めてラップで包んだものを芯にして、綿を入れて形状を作った。さらに油絵やミシン糸をグルーガンで張り付けてミシンをかけた。
[講評]
・もっと大きいのを作ったら、存在感がある。
・葉が図工ぽいので、根っ子ばかりをいっぱい作ったり、大きく作った方が良いのでは。
・リアルに表現したいのか、ヘタウマにしたいのか、中途半端。
・もっとデフォルメした方がおもしろい。大きいものを1個ドーンと置くだけでも良い。
・どうやったら「ノビル」がアートになるかをもっと考える。意外性を追求したらどうか。
鈴木 あきこ Akiko Suzuki

[大きさ]縦10cm × 横10cm × 高さ10cm
[作品説明]自分の身体的なものや内面的なもので、いつも作品を考えている。「のびる」から髪の毛を連想して、蓋のない箱を使って表現。タイトルは「OLD HAIR」。髪の毛は、やがて白くなり死を迎えるが、内に秘めたものはまだ熱くて、のびる髪を支えている。死んだ後の私が若い時の自分をみる、生と死。死後、死体になった私は私をどう認識するのだろうか。
真綿をよって長い糸にして墨汁で染めたら、染まりきらずに白髪まじりの髪になった。着物のもみの赤で心の内を表現。
[講評]
・コメントを聞くとちょっと気持ち悪いが、だったら、もっとグロテスクにしたらどうか。きれいにまとめ過ぎではないか。
・髪の毛の糸の1本1本に命があるような表現ができないか。形状記憶の糸のように、あっちこっちに髪の毛が向くような、そんなものができないか。
・形がきれいに四角すぎる。箱にもっと隙間を開けて、中味がはみ出すようにするとか、箱を広げるとか、横にするとか、もっと髪の毛の動きを表現できるのではないか。
・素材を選ぶ段階で普通すぎるのでは。賛否両論はあると思うが、本物の髪の毛もありでは。
・赤のもみが肉感的。
吉田 幸代 Sachiyo Yoshida

[大きさ]縦18cm × 横18cm ×20cm
[作品説明]植物がのびる。植物に素養が必要なように、自分もいろいろな物を取り入れて充実させていけば、アイデアものびていく。
素材は絹のオーガンジーと麻、中は綿。想像の植物。
[講評]
・タイトルをつけるとしたら何か。もののイメージがわかない。
・中があくのか、何か出てくるのかと思った。
・草木染のやわらかい色がきれい。
・若い子の洋服屋さんのディスプレイみたいでかわいい。
落合 悦子 Etsuko Ochiai

[大きさ]縦10cm × 横10cm ×高さ23cm
[作品説明]植物の茎がのびる。園芸用のワイヤーに藍染めで使ったあて布を裂いて巻きつけた。新聞紙をまるめた土台にアトランダムに巻き付けた後、中の新聞紙を抜いてジャスミンの茎がからみついた様子を表現。
[講評]
・玉になっていて、リンゴに見えてしまう。
・三角の先をもっと伸ばして長くした方が良い。リンゴに見えなくなる。
・三角の矢印がかわいくて良い。
・形はどんな形でも良いのではないか。でも、三角は必ず欲しい。
浦賀 靜登 Shizuto Uraga

[大きさ]縦25cm × 横25cm
[作品説明]「延」の草書で「のびる」。草書はPCからダウンロード。脱色したり、ペイントで色をつけたり、データからスキャンカッターで字を切り取り、アップリケで貼った。脱色はにじんで失敗してしまった。ペイントは時間をおきながら10回位に分けてやったので、やわらかい質感も出てうまくいった。アップリケは工夫しながら何とかできた。
[講評]
・本人が失敗したと思っている脱色が一番良い。
・脱色の紙の線や、折りたたまれた濃淡がおもしろい。
・自分で字をかいてみたらどうか。
・きれいにできすぎると、工芸品になっておもしろくない。
・作品作りのプロセスが見えておもしろい。
神保 節子 Setsuko Jimbo

[大きさ]縦30cm× 横30cm
[作品説明]作品展の作品がのびすぎで、写真撮影で困ったので、作品展と同じ色合いで、経糸と緯糸を入れ替えて、ワイヤーを入れる位置も逆にして、のび具合が変わるか試してみた。作品を縦にした場合と横にした場合では、のびが変わる。ただし、のびた時ののび方には変化がないことがわかった。
[講評]
・のびないと形がきっちりしすぎでおもしろくない。
・斜めに吊ってのびている方がおもしろい。
・空間のところどころに糸がわたるようにして、作品の形状を保つ工夫をしてほしい。
廣野 とし子 Toshiko Hirono

[大きさ]縦26cm × 横31cm ×高さ0.5cm 2枚
[作品説明]大空に向かって羽ばたく鳥・鳥。身体の前身から大きく羽を広げ、まるで月に向かってのびていくように、大空に何重にも輪を描くようにのびていく。切織りで表現。
[講評]
・字が布に書いたようにきれいで、動きがなさすぎる。ずれている方がおもしろい。
・織る時にわざと少しずらしても良いのではないか。
・切織りはおもしろいので、この方法でいろいろできそう。
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